おすすめボクシング漫画 魅力的なライバル達 傭兵ユヴァ

「 『手ぶら』 で帰るぜ　カビリア
　歓迎してくれるよな？　おまえだけは」

　（『拳奴死闘伝セスタス』　　第２章・第33話 「拳者の方程式」 より）


愛する女のため改心　　騎馬の民・属州ヌミディアの勇士　　傭兵ユヴァ

褐色の肌。ドレッド・ストレートの黒髪。
大義、信念、信仰とは無縁の雇われ兵の、寄る辺ない綱渡り人生。
そんな男にも、譲れない 「意地」 がある。

惚れた弱みで反論もできない愛する女（ひと） のための、
彼なりの精一杯の 「妥協案」 ――勝利と、彼女への贈り物。

略奪行為から改心、闘技祭参戦に意気込むも………
血染めの報酬に略奪品の土産物を拒むカビリアは、
自分の夫に本気でなる積りなら節度ある大人になって
さっさと負けて無傷で帰って来ることを条件に、



『冒険（やんちゃ） はこれ限り』
と釘を刺す。１回戦・第６試合。孤高の拳聖、超大物ソロンと対戦。
右に構えれば左構えで対し、左構えには右構えで応ず

―――簡潔で美しい方程式。

鏡に写る虚像、「谺」 （エコー） の如きソロンの拳に翻弄される！！
達人のあまりの次元の違いに圧倒されるがまま敗北を喫するユヴァ。

拳の頂点に立つ覇王の、かくも峻厳な闘い、
王者の振舞を前に完敗を認め、観客からの罵声と石を背に帰郷する。

カビリアとの 『約束』 の待つ、故郷へ。



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