『我が名はネロ』
安彦良和 著(2巻完結)
2003年発売/中公文庫コミック版
2巻/249ページ
「千人の人には千の正義がある
しかし 神の正義はひとつだ!」
「神はたしかに
このわたしをお選びになった」
しかし 神の正義はひとつだ!」
「神はたしかに
このわたしをお選びになった」
「彼を誠実な
神を畏(おそ)れる者にすることが
わたしの最大の務めなのだ」
神を畏(おそ)れる者にすることが
わたしの最大の務めなのだ」
(『我が名はネロ』2巻
皇帝ネロ改心に向けての
異端の聖人ペテロの決意の言葉)
皇帝ネロ改心に向けての
異端の聖人ペテロの決意の言葉)
【感想】
ローマ帝国第5代皇帝(生没37―68年/在位54―68年)。ネロ・クラウディウス
・カエサル・ドルスス・ゲルマニクス。ネロ・クラウディウス・カエサル・
アウグストゥス・ゲルマニクス。暴君とよばれた皇帝ネロの治世、狂気の
ローマを描破する名作! 漫画の神様・手塚治虫先生の虫プロでアニメーター
となった以降もガンダムシリーズのキャラクターデザインを始め画業・文筆業
と幅ひろく活躍されている安彦良和さんの歴史シリーズの1つ、古代ローマを
題材としたマンガです。安彦良和さんといえばガンダムシリーズのTV・映画
・DVDは結構鑑賞。SFアニメ金字塔として余りにも有名なので語るまでも
ないでしょう。安彦さんのタッチ、画風、水彩・水墨画のような滲んだ色彩。
光と陰影、躍動感。透明感と華のあるヒロイン。そして――壮大崇高な世界観!
いつの間にか惹き込まれてしまっている自分を感じます。どちらも素晴らしい
ですが、アニメーターの描くマンガは、漫画家のそれとはまた違った持ち味、
魅力があると思います。無数の原画・動画の生産、デッサン力。膨大な作業量で
鍛え抜かれた描線。陰影と躍動感。「光の魔術師」たるや繊細とダイナミズムに
圧倒されます。昨秋、熊本市現代美術館で天野喜孝さんの展覧会に行きました。
安彦良和さんも展覧会も開催されるといいな~。本編は、もう1人の主人公…
奴隷身分の、皇帝ネロお抱え剣闘士
レムスの視点で描かれています。
Amazon 購入者の口コミ評判です ↓
「暴君で精神障害だったといった通説のイメージに囚われないネロ像を描いた
という点で興味深い」
という点で興味深い」
「憎しみを愛に、憎しみを許しへ、
と変える崇高な最終場すばらしい」
と変える崇高な最終場すばらしい」
「ペテロのシーンだけでも価値がある」
「ペテロのシーンを書きたいがためにこの作品を書きたかったのでは、と勘ぐり
たくなるぐらい素晴らしいシーンである」
口コミ評判ここまで ↑
たくなるぐらい素晴らしいシーンである」
口コミ評判ここまで ↑
【感想】
連載事情なのか、後半の2巻がラストへ向け急ぎ足で終わった事を惜しむ声も。
皇帝ネロの揺れる正義ともに、聖人ペテロのシーンも秀逸で見所の1つです。
皇帝ネロの揺れる正義ともに、聖人ペテロのシーンも秀逸で見所の1つです。
セクシー&バイオレンス、残酷要素が多少含まれていますが、それでもOKと
いう方にはおすすめ出来るのではないでしょうか。衝撃結末も読者に考えさせる
深い余韻があり、1人1人の人生観、感性に委ねられているところが、深いと
思いました。技来静也先生のセスタスシリーズ(暗黒伝、死闘伝)とあわせて
読むと、壮大な古代ローマの世界観が広がります。歴史すきな方、必見です!
いう方にはおすすめ出来るのではないでしょうか。衝撃結末も読者に考えさせる
深い余韻があり、1人1人の人生観、感性に委ねられているところが、深いと
思いました。技来静也先生のセスタスシリーズ(暗黒伝、死闘伝)とあわせて
読むと、壮大な古代ローマの世界観が広がります。歴史すきな方、必見です!
【追記】
皇帝ネロ幼少期の家庭教師、また、ネロの治世初期に、ブレーンとして支えた
政治家・哲学者・詩人ルキウス・アンナエウス・セネカ(紀元前1年頃―65)
の著作を読んだ 2000年の、読書ノートが出てきました。『人生の短さについて
他二篇』 再読してみようかな。どんな内容だったかな? なつかしいなぁ…
政治家・哲学者・詩人ルキウス・アンナエウス・セネカ(紀元前1年頃―65)
の著作を読んだ 2000年の、読書ノートが出てきました。『人生の短さについて
他二篇』 再読してみようかな。どんな内容だったかな? なつかしいなぁ…
(※購入者の口コミ評判は
一部抜粋したものです)
一部抜粋したものです)
運営・編集 Writer Miyu
(2017年11月28日更新)
我が名はネロ (2) (中公文庫―コミック版)
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